トヨタのMIRAI

出典:トヨタ MIRAI | ギャラリー | トヨタ自動車WEBサイト (toyota.jp)

 トヨタから燃料電池車(FCV)2代目ミライが2020年12月9日に発売されました。これから電気自動車(EV)の時代に燃料電池車?トヨタ血迷ったかと思われる方が多数いらっしゃるかと思いますが、そこにはトヨタのしたたかな戦略があったのです。

 今回は自動車業界の未来と新型MIRAIを通してトヨタ自動車の戦略について深掘りしてお話ししていきます。EVで海外勢に周回遅れ!?トヨタ大丈夫か?日本大丈夫か?と不安な方に必見の内容となっております。

※なお、この記事ではEVとFCVというワードが頻繁に出てきますのでしっかり違いを覚えましょう♪

 EV…Electric Vehicle電気自動車のことです。バッテリーに外部から充電を行い、バッテリーの電力でモーターを動かし走ります。

 FCV…Fuel Cell Vehicle燃料電池車のことです。燃料電池を搭載し水素と酸素から電気を作り、その電力でモーターを動かし走ります。

 ちなみに、このEV・FCVどちらも電気で動く電動車であることには変わりありません。

□自動車業界の未来

 自動車業界でCASE(ケース)という有名なキーワードがあります。これは2016年にメルセデス・ベンツが発表した考え方です。コネクテッド(車がネットと繋がる)、自動運転、シェアリング(車の共有化・相乗り)、電動化(車の電気自動車EV化や燃料電池車FCV化)の英語の頭文字をとって名付けられました。

 今、自動車業界は100年に1度の大変革期に突入しています。それはCASE(ケース)という考え方で表されています。AIで動く電動車がネットと繋がり、自動車は所有するのではなく、シェアする時代。端的に言うと、これから自動車メーカーは自動車を売る時代ではなく、自動車で何ができるのかというサービスを提供する時代になっていくということです。携帯電話で例えるなら、これまでのモバイル主体のガラケーの時代から、アプリ主体のiPhone・スマートフォンの時代になったのと同じです。

 大変革時代がやってきます。

□トヨタの危機感

 若者の自動車離れという話はよく聞きますが、大変革時代では、これから自動車は個人が所有するのではなく、シェアする時代がやってきます。こうなれば自動車は売れなくなります。さらに、EVの誕生でこれから自動車を売るのは、現行の自動車メーカーだけではなくなります。新興のEV参入企業が国内外で誕生しています。他業種からの参入も増えています。グーグル、アップル、アマゾン、パナソニック、ソニーなどなど。2020年1月にソニーはコンセプトEV「VISION-S」を発表しました。海外ではAmazonがスタートアップEVメーカーRivian(リヴァイアン)と配送用のEVの共同開発を行っており、2022年には1万台の導入を見込んでいます。

出典: Sony Japan | VISION-S | NEWS

 世界の風潮は完全にEVにシフトしつつあります。これは、これまで高度な技術が必要だった内燃機関、つまりエンジンが必要なくなるからです。バッテリーとモーターさえあれば車を走らせることができます。部品点数も3万から1万に激減します。

 トヨタに部品を提供する下請け企業サプライヤー(仕入れ先、売り手)は、デンソー、アイシン精機、豊田自動織機から枝分かれし、その数3万社以上とも言われています。既存の自動車メーカー以外でもEVを販売する時代、自動車の部品点数も大幅に激減となればトヨタのみならずトヨタの系列サプライヤーにとっては死活問題です。

 次頁で「中国のEV戦略」を見ていきましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です