令和時代における一致団結の新たな形

昭和時代、日本の企業は「一致団結」を組織の成功の鍵と見なしていました。しかし、その一致団結の定義は、上からの指示に従い、全員が同じ方向を向くことを意味していました。これは、昭和時代の企業文化の象徴であり、組織の一体感を保つための重要な要素でした。

◇令和時代に必要なのはフラットでオープンな組織

これからの時代に必要とされる組織はフラットでオープンな組織です。変化の激しいVUCA（Volatility変動性、Uncertainty不確実性、Complexity複雑性、Ambiguity曖昧性）の時代に対応するための組織形態と言えます。情報共有と意思決定のリードタイムが短縮され、激しい市場環境の変化に対応できます。また、従業員一人ひとりが自分で考え、自分の責任で行動できるため、従業員のパフォーマンスが向上する可能性があります。さらに、権威主義が最小化され、従業員の心理的安全性が高まることで、従業員が自由に意見を述べ、新しいアイデアを生み出すことが可能になります。

◇令和時代の一致団結の形とMVV

フラットでオープンな組織では、個々の従業員が自由に意見を述べ、新しいアイデアを提案することが重視されます。これにより、多様性が尊重され、創造性と革新性が促進されます。

しかし、その一方で、個々の意見やアイデアが多様化することで、組織全体がバラバラになりやすいという課題もあります。それを防ぐためには、共通の目標や価値観に基づく一致団結が必要となります。

そのため、フラットでオープンな組織では、MVV（ミッション、ビジョン、バリュー）が重要な役割を果たします。これらは組織の目指すべき方向性を示し、全員が共有する価値観を形成します。これにより、組織内のコミュニケーションが円滑になり、より効果的な一致団結が実現します。

◇まとめ

令和時代の一致団結は、従業員一人ひとりが自由に意見を述べ、新しいアイデアを生み出すことで、組織全体が革新的な方向に進むことが可能になります。そして、その中心的役割を果たすのが MVV（ミッション、ビジョン、バリュー）です。これらは組織の目指すべき方向性を示し、全員が共有する価値観を形成します。これにより、組織内のコミュニケーションが円滑になり、より効果的な一致団結が実現します。

これが、昭和時代にはなかった令和時代の一致団結の真の意味だと言えるでしょう。