巻き起こせ、賃上げ旋風!

 今回は、私がコロナ以前より感じていた日本の賃金について書かせていただきました。

 コロナの影響を受けていない企業さま、お勤めの方に見ていただきたい記事となります。

□賃金、あがんね~な~

 賃金があがんね~と思っている、コロナの影響を受けていないそこのあなた、コロナに関係なく賃金というのはそれぞれの会社の事情がありますのでなかなか上がらないものです。しかーし…賃金は少しでも上げていかなくてはなりません。

□みなさん儲かってますね~

 私は最近、いろんな会社の決算書を眺めるのに少しハマっております。そんな感じで様々な企業さんのホームページにアクセスして財務状況を拝見しております。すると一つのことに気づかされます。どの会社も利益剰余金(内部留保)、つまり会社の貯蓄が毎年どんどん増え続けているなぁ~と。調べてみると日本全体でその額、なんと475兆円!(2019年度)。8年連続で過去最高を更新し続けているとのこと。まぁ増え続けているのは、それだけ日本企業が健全ということなので非常にいいことではありますが。

 そんな中で、賃金はと言いますと…下の表を見てみましょう。この28年間ほとんど変わっていません。一方ほかの先進諸国はというと…順調に上がっていっています。今の日本は、ほかの先進諸国と比べると低い部類に入ります。というよりG7と韓国の8か国で比較した中で最下位↓。日本企業は、これだけ利益が出てきているのだから少しは賃金に反映させてほしいものです。

□賃金が上がらない理由はなんなのか?

 では、どうして賃金が上がらないのでしょう。

 それは欧米と比較してみるとよくわかります。欧米、特にアメリカは良くも悪くも個人主義、能力主義の国です。出来る人はより貰い、出来ない人は、貰えない。やった分の報酬はしっかり貰う、 その額がその人の価値を決めます。仕事をきっちりやればプロとして報酬を受け取るのは当然、支払うのは当然という考え方なのです。一方、日本では終身雇用の歴史があり、社員は会社の財産です、の言葉もあるように、入社したら会社は最後まで社員の面倒を見る気位でした。賃金は能力ではなく、在籍年数に応じて上がってく。いかにも日本らしい、良い意味で封建的で平等主義な考え方です。しかしこの考え方だと、会社は長く勤めている人ほど多くの給与を払い、さらに、働かないおじ様がいても払い続けなければならない為、会社側から見るとかなりの負担です。そこに輪をかけて、89年のバブル崩壊です。以後は借金返済に苦しむ企業や不良債権処理に追われる銀行が続出、この時からリストラの歴史と終身雇用の終焉が始まったのです。このような歴史から日本企業は、あまり借金はせず利益を蓄える方が良いという考え方にシフトしていったのです。この考え、風潮の中では中々賃金は上がりづらいといえます。

 現在では、日本企業も欧米のような能力主義的な考えを導入している企業がずいぶん増えてきました。そんな日本は今、終身雇用から能力主義への過渡期にあるといえます。その影響でしょうか、名ばかり能力主義な企業もよく見かけます。これは、成果は求めるが、不公平感を出したくない為、なぜか賃金には反映されないという、とんでも企業です。出した成果はしっかり賃金に反映してもらいたいものです。

□上がらないと大変なことになる!

 では、この賃金、このまま上って行かないとどうなるのか?

 89年のバブル崩壊以後、この30年間、日本は、ほとんど経済成長することなく今日に至りました。その大きな理由に賃金が上がらず、デフレ状態になっているという事があります。デフレになると、賃金が上がらないためモノが売れません。モノが売れなければ物価は下がります。物価が下がると企業収益が悪化し、さらに賃金が下がるという状況に陥るのです。ここで少し疑問を持つ人がいるかもしれません。賃金が下がってもモノの値段も下がるならいいじゃないかと。。。しかし、ローンを組んでいる人や企業は物価が下がってもローンの支払総額は変わりません。つまり物価や賃金は下がっても借金の額は変わらないのです。そうなると投資も増えず、経済の成長率も上がらないという悪循環に陥るのです。さらに日本の場合、ここに消費増税も絡んできています。物価が下落しても、消費税が上乗せされるので結局モノの値段は下がっていない。こうなると消費意欲は益々低下するのです。

 このデフレ、これから少子高齢化、人口減少を迎える日本社会において、益々深刻な状況を招きます。それは、ただでさえデフレで消費が低迷しているのに、人口減少によるさらなる消費低迷です↓。こうなってからでは「賃金上げろー」どころではありません。企業は生き残るので必死です。

 だからこそ、今のうちに賃金を上げなければならないのです。

※ここでちょっと話がずれちゃいますが。

 上で出てきた“少子化による人口減少”、当然ながら消費の減少に繋がり、経済成長率の低下を招くため少子化はダメだ!と言う世間一般の論調になっています。ただ、筆者の持論なのですが、日本のように経常収支が常にプラス、つまり国外に出ていくお金より、入ってくるお金が多い国では、国内でお金が回っている為、仮に今より人口が半分になれば、使えるお金は倍になるのではないか?という“実は少子化のほうがいいんじゃないか説“を持っております。これについては別の機会にお話ししたいと思っております。

□どうすれば上がるのか

 最近は、コロナによる影響で、経済がめちゃくちゃな状態になってしまいました。当然、賃上げの話は、ほとんど聞こえてきません。しかし、コロナの前までは政府の方からも、賃上げの強いメッセージが流れていました。一部政党やマスコミの中には内部留保、つまり企業の貯蓄に課税をとの声も上がっていました。ちなみに、この内部留保、企業の税引き後の利益を蓄えたものなので、そこに課税をすると、税の二重課税になってしまう問題があるんです。そんな訳で現在、政府では、賃上げ補助金という制度を運用しています。この制度は、企業が従業員の給与を増加させると増加分の一部が法人税から控除されるという、なかなかの制度です。さらに最近は、ものづくり補助金等の各種補助金の応募要件に給与支給総額+1.5%以上/年を盛り込んだり、賃上げの環境づくりが整ってきています。

 ただこの効果がどれほどのものなのかは、コロナが落ち着いてからじゃないとわかりません。また企業側は給与を、一度上げてしまえばなかなか下げられません。企業側のメリットをもっと高める意味で、さらにいろんな取り組みを設けるべきです。例えば、一定まで賃上げを実施した企業は、“労働環境整備の優良企業に認定します!”なんかの制度を設けて補助金、助成金の応募要件の緩和、手続きの簡素化、さらに公的融資が受けやすくなるとか。。。

 社会全体が賃上げの風潮になると確実に日本経済は回り始めます。アフターコロナに期待です。

 とまぁ色々言ってきましたが、とにかくコロナ後の日本経済飛躍に向けて可能な限り“賃上げおねがいします”って話でした(‘ω’)ノ

令和2年12月1日

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